子ども連れに配慮した飲食店や店舗は意外に少なく、ファミリー層を意識した店舗デザインを考えることは他店との差別化を図るためにも有効です。子ども連れでも安心して来店できる店舗にするためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。見ていきましょう。
特に小さな子どもを持つ親のお出かけ必需品と言えば、ベビーカー。子ども連れをターゲットに店舗デザインをするのであれば、入り口はベビーカーでもゆとりを持って入れる広さにするのがベターです。子ども連れでの外出は荷物が多め。入店する際にベビーカーを折りたたんだり子どもを抱っこしたりする手間があると、大きなハードルとなり気軽に足を運べません。一般的な飲食店の入り口はベビーカーを押して入るにはやや狭い造りのため、広めに設計すると他店と差を付けられます。
ベビーカーの横幅は一般的に60cm前後のため、入り口や通路の幅は70cm以上確保できると理想でしょう。人とのすれ違いが多くなりそうな箇所は140cmほど確保すると、ベビーカーがあっても移動がスムーズです。
また、入り口の前はスロープなどを設け段差ができないように注意しましょう。せっかく入り口を広くしても、そこまでにベビーカーを持ち上げる手間があると、入店を避けるキッカケに繋がってしまいます。
大人用の椅子は子どもにはサイズが合わず、スムーズに食事をとれない要因のひとつです。座りにくさや食べにくさから子どもがぐずったり、食べ物を散らかしてしまったり。食事中も子どもから目を離せず、親もストレスが溜まります。
子ども連れの顧客を呼び込むためには、子ども用の椅子の用意は必須と言えるでしょう。高さを調整できたり体を固定できたり、年齢や身長を問わずに使えるものにすると、様々なケースに対応できるので便利です。
また、座敷やカーペットタイプの食事スペース、キッズスペースのある店舗も人気。ずっと椅子に座らせていると嫌がる子もいるため、ある程度自由に寝かせたりハイハイさせたりできて便利なのが魅力的です。
小さい子は、ミルクのタイミングや排せつのタイミングが定まっていないことがほとんどです。できるだけ入店前に済ませていても、予期せぬ状況になることがあります。もしもの時に授乳やおむつ交換しやすいスペースがあると親は安心なので、入店しやすい理由になります。
授乳室は施錠できたり厚手のカーテンで仕切れたり、プライバシーを確保できるように設置しましょう。おむつ交換スペースは荷物を置いてもゆったり作業できる広さがあると理想です。女性トイレにおむつ交換台が設置されているケースだと男性1人で子どもを連れてきた場合に対応できないため、男女どちらも利用できるように用意しましょう。
離乳食を食べている子どもと出かけるとき、「食べさせられるところがあるか」を気にしている親は多くいます。椅子やテーブルがあると食べさせやすいので、自分たちが食事の時に一緒に離乳食をあげられる環境が整っていると重宝されるでしょう。離乳食の持ち込みが可能な場合はホームページに記載しておくと、子ども連れの顧客へのアピールになり来店に繋げられます。
どんな子どもでも食事を楽しめる環境を整えるためには、アレルギーへの対応も考えておきましょう。子どもは消化器官の発達や抵抗力が未熟なため、食物アレルギーには特に注意が必要です。親は、子どもがまだ食べたことのない食材やアレルギー症状の出た食べ物に敏感。低アレルゲンメニューを用意しておくと喜んでもらえます。またアレルギー物質を含む食材が使われている場合はメニューに明記して、食事を選びやすくしましょう。
ファミリーで利用できる店舗を目指しながらも、ターゲット層の利用が少ない場合には必ず原因があります。例えば以下のようなものです。仮説を立ててみたり、時には実際に顧客の声をアンケートしてみたりして改善しましょう。
原因 | 対策 |
---|---|
食べたい商品がない、近くに買い物したい場所がない | 若い人向け・子ども向けのメニューを増やす、立地やターゲット層を考え直す |
営業時間が短く、仕事をしていると行けない | 営業時間を伸ばし、仕事帰りでも利用できるようにする |
子ども連れだと利用しにくい | 入り口や通路の幅の検討、子ども用の設備の用意 |
行きたくなる雰囲気ではない | 子どもが親しみやすい店内装飾にする、常に清潔な環境を保つ |
子ども連れでも利用しやすい店舗に整えても、顧客に知ってもらえなければ集客に繋がりません。小さい子を持つ若い世代の人たちはSNSの利用が活発なため、X(旧Twitter)やInstagram、LINEを活用して情報を発信していくのがおすすめです。SNSは拡散されていく特性を持つため、ターゲットに効率良く情報を広められるメリットがあります。
特にInstagramは、写真を使ってお店の雰囲気や利用しやすさをアピールするのに効果的。ハッシュタグを利用して、子ども連れでも行きやすいお店を探している人へピンポイントに情報を届けられます。
Googleが提供している無料のPRツールは情報発信に有効です。登録すると、GoogleやGoogleマップでの検索結果にお店の情報が表示されるようになります。近くにある飲食店を探している人や、特定の地域名を含めてお店を探している人など、店舗への訪問意欲が高い人に見てもらいやすくなるのが利点です。お店の雰囲気や予約サイトへのリンクも簡単に掲載できます。
一般的な店舗の造りでは子ども連れの顧客が利用しにくい点が意外に多くあります。入り口の広さや設備を工夫するだけでも、他店より足を運びやすいと思ってもらえる可能性がありますよ。来店の少ない原因を考え、情報発信を積極的に行いながら子ども連れの顧客にアプローチしていきましょう。
また、ファミリー層をターゲットにする以外の他店との差別化を図る方法として、自動精算機の導入があります。注文や受付がスムーズになるほか、子ども自身にボタンを押させるのも喜ばれるポイントです。また、子ども連れだけでなく幅広い層にアプローチ可能。今後導入が進むと考えられているので、早い導入で差をつけられます。
さまざまな自動精算機の販売会社の中から、店舗の「売上アップ」に寄与する機能に注目。
導入業種の豊富さと顧客満足度を高める機能に注目して導入業種が多く、連動機能が多い3社を紹介します。(2021年4月時点)
スターランド
連動機能 | 12種 |
カラオケ業界No1!POSシステムとの連動で施設を省力化
導入業種
キャッシュレス決済
アルメックス
連動機能 | 9種 |
クリニックの受付から精算、再来受付までトータルでサポート
導入業種
キャッシュレス決済
システムギア
連動機能 | 8種 |
スピードチェックインでホテルフロントの滞在時間を短縮
導入業種
キャッシュレス決済
※2021年4月時点 特化した機能と導入実績が多い順 各社公式サイトを参照 編集チーム調べ