外国人観光客への
接客課題の解決策

コロナウイルス感染拡大による水際対策が緩和され外国人観光客が徐々に戻ってきました。ぜひこの機会に外国人観光客を飲食店に集客しましょう。こちらでは外国人観光客を集客するメリットを紹介します。

外国人は日本人よりも食欲旺盛でアルコール類に強い人も多く、特にお酒を扱っている飲食店においては客単価が高い傾向があります。特にドリンク類は原価率が低いために高い利益の獲得を見込みやすくなります。

最近ではビールやワインだけでなく日本酒をオーダーする外国人も多いため、外国人客の傾向を研究して、日本の地酒や地ビールなどを揃えると喜ばれるでしょう。

国土交通省観光庁が2019年に調査したデータによると、日本にひとりで来日する観光客は全体の23.2％となっています。それ以外は配偶者や家族、友人、同僚などと一緒に来日しており、食事をする際は必然的に複数人で飲食店を利用することが多くなります。その結果お店の消費量と売り上げも増えることになります。

参照元：国土交通省観光庁「訪日外国人の消費動向調査2019年年次報告書」（https://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/content/001345781.pdf）

外国人観光客の方は、観光の思い出とともに気に入ったお店の料理や内装などを写真に撮って口コミとともにSNSにアップする人も多いものです。

日本に来日予定だったりすでに旅行中の外国人は、こういったSNSの口コミ（特に同じ国籍の人の口コミ）を参考にして飲食店選びをする人が少なくないため、肯定的な口コミが多いお店に来店する可能性が高くなります。お店が特にPRしなくても大きな宣伝効果になるという絶好のチャンスにもなり得るのです。

インバウンド需要拡大の流れは今後も続くと予想されています。そのため、外国人観光客をいかにスムーズに接客できるかどうかが、店舗の売上拡大及びイメージアップにつながる重要なポイントだと言えます。まずは、外国人観光客への接客におけるよくある以下の問題について把握しておくことが大切です。

せっかく日本まで観光に訪れても、言葉が通じずに満足に楽しめなかったら残念な気持ちになるでしょう。充分なコミュニケーションが取れないと求めているサービスを受けられないため、ストレスを感じてしまいます。

多くの外国人観光客が不便さを感じるシーンは、会計時です。海外では、クレジットカードをはじめとしてキャッシュレス決済が主流であり、観光で日本に訪れた際もキャッシュレスでの決済を前提としている場合も多いです。

日本においても徐々にキャッシュレス決済の普及が進んできましたが、それでもまだまだ非対応の店舗は多い現状です。現金の両替をする必要が発生したりと、多くの手間がかかってしまうため、インバウンド需要に対応するには、キャッシュレス決済対応の準備を進めておく必要があるでしょう。

より多くの外国人観光客に店舗へと足を運んでもらうためには、スムーズな接客ができる状態に整えておくことが大切です。
やはり、まず改善すべきは「言語の壁」。有効的な対策法についてチェックしてみましょう。

接客シーンにおいて頻繁に使用する英語フレーズを集めておくことはおすすめの対策の一つ。業種によってよく使うフレーズは異なるため、自店舗に合わせたチョイスをしておくといいでしょう。
たとえば飲食店であれば、次のようなフレーズはよく使用します。

• 「いらっしゃいませ」：May I help you?
• 「何名様でございますか」：How many people do you have?
• 「ご注文内容はお決まりですか」：Are you ready to order?
• 「どうぞ」：Here you are.

たとえば飲食店の場合では、外国語による接客のときに言葉に詰まってしまうことがあっても、外国語のメニューがあればコミュニケーションの手助けになります。メニューの表示を指さすだけで、一定の意思を伝えられるようになります。

外国人観光客を対象とした英語メニューを作成するときは、日本語のメニュー名をそのまま英訳するのではなく、食材や調理方法が分かるように表現することがポイントです。
たとえば親子丼であれば
"a bowl of rice with soy－and―sugar―seasoned chicken, egg, and vegetables"
などとするといいでしょう。

さらに、料理の写真も載せておくことも大切。言葉だけでは表しきれない情報を補足できるからです。加えて、メニューに番号を振っておくと注文がしやすくなり、注文を受けるスタッフにとっても聞き取りやすくなるためおすすめです。

英語が話せるスタッフがいれば、外国人観光客の接客についても不安は解消されるでしょう。可能であれば、すべてのスタッフが一定レベルの英語力が身につけられるように教育できるといいでしょう。
あるいは、あらかじめ語学に堪能なスタッフを採用することもおすすめです。

自動精算機の飲食店での活用事例をチェック

外国人観光客が利用しやすいようなお店にするためのポイントを幾つか紹介します。外国語が堪能でなくても事前に準備しておくことでスムーズな接客を可能にするでしょう。

外国人観光客が来店しても慌てないよう、想定されるリクエストに対する準備をしておきましょう。英語や中国語での説明が入った外国語メニューを揃えたり、イスラム教徒やベジタリアンのお客様向けメニューの用意などが挙げられます。また周囲の情報を集めたい外国人観光客は、Wi-Fi環境やスマホ充電のためのコンセントなどをリクエストすることも多いです。

他にもキャスレス化が進んでいる外国人客に対応できるように、QRコード決済やクレジットカード支払いなど幅広い会計手段に対応できるように準備する必要があります。

日本人客にとっては当たり前の事でも、外国人観光客には通じないこと、文化や習慣の違いからマナー違反が生じてしまうことがあります。外国人観光客を迎え入れる以上、お互いに気持ちよく過ごせるようにお店側でも準備することが大事です。例えば幾つかの言語でマナーに関する注意書きを壁に貼ったり、「お通し」に代表されるように、日本特有の文化やルールなど勘違いが生じやすいものについては、事前に直接説明をするなどの工夫が大切だと言えるでしょう。

言語の壁を取り除くための対策については、スタッフの育成や採用にどうしても時間がかかります。
その点、自動精算機を導入すれば、より効率的に問題の改善を図れるようになります。自動精算機のなかには多言語に対応している機種もあるため、英語圏以外の外国人観光客への対応も可能。スタッフの業務効率の向上にもつながるため、一石二鳥の対策と言えるかもしれません。