ここでは、リピーターがもたらすメリットをもとに、店舗運営におけるリピーター獲得の重要性について紹介します。また、リピーターが増えない主な原因やリピーターを増やす4つの方法についてもまとめているため、参考にしてください。
リピーター獲得が重要とされる最大の理由は、売上アップに貢献してくれるからです。マーケティング業界ではイギリスの経済学者が提唱したパレートの法則をもとに「売上の8割は2割のリピーターが生み出している」という定説があり、リピーター獲得の重要性を指し示しています。
店の商品やサービスを気に入っているリピーターは、ほかの顧客に比べて購入単価や来店頻度が高いため、安定した店舗経営に必要不可欠な存在です。店舗運営の成功は、リピーターをいかに獲得するかにかかっているといっても過言ではありません。
リピーター獲得が重要視される理由には、新規顧客を獲得するよりも効率的に売上を伸ばせるという点もあげられます。新規顧客を獲得するにはチラシや割引クーポンを配布したり、広告で宣伝したり、と多額の費用が必要です。その費用は、リピーター育成にかかる費用の約5倍とも言われています。
そのため、新規顧客の獲得に力を入れるよりも、最小限のアプローチで高い利益を生み出してくれるリピーター育成に取り組んだほうが、売上アップには効果的と言えるでしょう。
店の商品やサービスを気に入っているリピーター自身が広告塔となって、店の魅力を発信してくれるケースが多々あります。SNSによって発信されたリピーターの声が潜在顧客の目にとまることで、店舗の商品・サービスの認知度向上や売上につながる可能性があります。
SNSが普及している現代では、店舗が打つ広告よりも個人から発信された情報のほうが、より説得力を持つことは珍しくありません。店舗側からすると広告費をかけずに新規顧客の流入を促せるため、広告塔となってくれるリピーターの存在がいかに重要かが分かります。
リピーターが増えない原因として意外と多いのが、お店の商品やサービスが良くも悪くも印象に残らなかった、というもの。印象に残らなければ再度の来店や購入にはつながらないため、当然ながらリピーターになることもありません。ただ、悪い印象を与えているわけではないので、顧客の記憶に残るための対策を講じることにより、リピーター獲得につながる可能性は十分にあります。
顧客がリピーターになる理由は、その店舗の商品やサービスを気に入っているからです。提供している商品やサービスの質が顧客の求めるレベルのものでなければ、リピーターになることはまずないでしょう。リピーターの獲得がうまくいかないと感じたら、店舗で提供している商品やサービスの質を一度見直してみることをおすすめします。
リピーターを増やすには、まずは商品やサービスの質を高めることが何より重要です。質の高い商品やサービスで顧客の心をつかめば、またこの店を利用したいと思ってもらいやすくなり、他店への流入を防ぐ効果も期待できます。
商品やサービスの質を高めるには顧客のニーズを知る必要があるため、一般客とリピーター客それぞれの年齢や性別、購買パターンなどを分析してみましょう。顧客のニーズを把握することで自社に求められていることが分かり、より効果的な戦略を打ち出しやすくなります。
リピーターを獲得するために大切なことは、数ある競合店の中から次回も自店舗を選んでもらう仕組みづくりをしておくことです。具体的な施策としては、次回の来店に使えるクーポンを配布したり、スタンプ・ポイントカードに複数回の来店でもらえる特典をつけたり、などがあげられます。クーポンの配布は、リピーターが新規顧客を連れてくるきっかけづくりとしても有効です。
また、SNSやLINE公式アカウントを活用して定期的に情報発信をすることで、再度の来店や購入を促す効果を期待できます。
リピーターを増やすには、顧客に対してリピータになることで得られる特別感を提供するという方法があります。たとえば、リピーター限定のセールやキャンペーン、イベントなどを実施することにより、リピーターであることの満足感をより高められるでしょう。
また、飲食店であれば味見用として商品をサービスすることでサプライズを演出でき、顧客の記憶に残りやすいメリットもあります。サプライズや特別感を演出しながら顧客との距離を縮めることで、リピーターになってくれる可能性を高められます。ただし、サプライズや特別感を追求するあまり、集客コストがかさんでしまわないように注意が必要です。
顧客のなかには昼休憩など限られた時間に店舗を利用している人もいるため、商品の質が良くても、待ち時間の発生によって他店に流入してしまう可能性が考えられます。人手不足で会計や受付などに待ち時間が発生しているようであれば、自動精算機を導入するのも1つの解決法です。
レジ業務や受付業務の自動化・省力化を実現できれば、そこにあてていた人員を顧客の対応にまわせ、サービスの質の向上を図れるメリットもあります。顧客の満足度アップにもつながり、リピーターを獲得しやすい環境を構築できます。
塚田農場では、「名刺システム」という会員ランクシステムを導入しています。来店時にアプリでQRコードを読み込むことを「出勤」と称し、主任や課長、部長など会社の人事制度を模した「昇進」により段階的にポイントサービスを受けられるサービスです。
会員ランクの昇進時に、お祝いサービスが提供されるというサービスも。出勤強化期間もあり、期間中の来店はWポイントになります。主任は2回で昇進しますが、課長は5回、社長は12回と役職が上がるごとに来店回数が増えないと昇進しない仕組みです。顧客が積極的に参加したくなる楽しい仕組みで、高いリピート率を実現しました。
ファッションブランドのユニクロでは、1995年全国紙の一面に「ユニクロの悪口言って100万円」というユニークな広告を掲載しました。これは、顧客の意見を聞くことで商品やサービスの改善することを目的として行われたものです。この取り組みで集まった約1万の意見が今日のユニクロの原動力になったと言われています。漠然と気付いていたことが具体化し、大幅な顧客サービスへの改善に成功しました。
ユニクロでは、現在も顧客の「こんな商品がほしい」という声を参考に商品開発に取り組んでいます。顧客の声を生かし、リピーターを増やすことで着実に商品を買ってもらう体制づくりはユニクロが得意としている販売戦略です。
BOTEJYU Group ホールディングス株式会社が運営するお好み焼き店「ぼてじゅう」の各店舗では、LINE公式アカウントを活用してリピーターを促す施策を行っています。公式アカウントからの定期的な配信により、顧客との接触機会を増やすことに成功。お得なキャンペーンや割引クーポンの配布で、来店を促進します。
一連のクーポン施策の結果、各店舗のLINE公式アカウントの友だち合計数が50万人近くに。若年層のファンを中心に、多くのリピーターの獲得を実現しました。クーポンで再来店を促すことは、長期で見れば売り上げアップにつながります。
さまざまな自動精算機の販売会社の中から、店舗の「売上アップ」に寄与する機能に注目。
導入業種の豊富さと顧客満足度を高める機能に注目して導入業種が多く、連動機能が多い3社を紹介します。(2021年4月時点)
スターランド
連動機能 | 12種 |
カラオケ業界No1!POSシステムとの連動で施設を省力化
導入業種
キャッシュレス決済
アルメックス
連動機能 | 9種 |
クリニックの受付から精算、再来受付までトータルでサポート
導入業種
キャッシュレス決済
システムギア
連動機能 | 8種 |
スピードチェックインでホテルフロントの滞在時間を短縮
導入業種
キャッシュレス決済
※2021年4月時点 特化した機能と導入実績が多い順 各社公式サイトを参照 編集チーム調べ