店舗の回転率を向上するために役立つ情報をまとめました。
回転率とひとくちでいっても、厳密には業種によって意味するところが異なるので注意が必要です。小売店の場合は、仕入れた商品が売れるまでにかかる時間をあらわす指標である「商品回転率」を意味します。商品回転率が良ければ、すなわちその商品が利益を生み出しているということになります。
次に、飲食店における回転率とは、店舗の座席数に対する来客者数を表す指標を意味します。ただし、来客者数が多ければ売上がよい、というわけではない点に注意が必要です。来客一人あたりが使うお金、つまり客単価が高ければ、回転率が低くても売り上げが下がるということにはならないからです。
小売店の場合、回転率の計算式は次のようなものになります。
・年間商品売上高 ÷ 平均在庫高=回転率
ちなみに、平均在庫高については、次の計算式で求められます。
・(期首在庫高 + 期末在庫高)÷ 2=平均在庫高
例を挙げてみてみましょう。年間の売上高が1000万円で平均在庫高が500万円であった場合、回転率は1000万 ÷500万という計算で求められます。よって、回転数は2回となります。
飲食店の場合、回転率の計算式は次のようなものになります。
・1日の来店者数 ÷ 座席数=回転率
そして、飲食店においては、小売店では不要である稼働率についても計算に入れなくてはなりません。例えば、混んでいるときなど、に2名の客を4名用の席にお通しせざるをえないケースもあります。このときの客席稼働率は50%となります。
商品回転率を上げるための方法として、特におさえておきたいポイントは次の3つです。
できるかぎり高い頻度で在庫回転率を行うようにしましょう。詳細に把握するためにも、商品ごとの回転率を出すことが大切です。詳細なチェックを続ければ、検討しなおさなくてはならない商品や売るべきタイミングなどがわかるようになります。
在庫を売るためには商品を目立たせることも大切です。ポップでアピールするのもおすすめです。
場合によっては仕入れ数を減らすほうがよい場合もあります。もちろん、品切れ状態になって機会損失を招くリスクもあるため、充分な検討は必要です。
飲食店の回転率を上げるための工夫としては、次のようなものが挙げられます。
着席から料理を食べられる状態になるまで、トータルの待ち時間を極力短くするようにしましょう。注文の料理提供をスピーディーに行う必要がありますが、そのためには、入店時にあらかじめ注文を確認しておくのがおすすめ。着席に合わせたタイミングで調理をスタートさせられるのがメリットです。また、食べ終わった料理を素早く下げることも大切です。
店内には、できれば小さいテーブルと固くて高いイスを採用するのがおすすめです。あまりくつろげるイスを採用してしまうと、長居するパターンが増え、回転率に影響してしまう可能性があります。ただ、喫茶店などの場合はあまり座り心地のわるいイスはNGです。長居することが目的のひとつともいえる業種なので、リピート客が減ってしまうおそれがあるからです。
テイクアウトであれば、店内の座席数などは関係ありません。オフィス街にある飲食店などの場合は、特にランチタイムのテイクアウトに対応すれば、新規顧客開拓の可能性も低くないはずです。
適切な現状把握が大切です。例えば仕入れ数を再検討したり、スピーディーな商品提供や片付けを実施したりといった工夫を加えながら、作業効率の向上を実現することが回転率改善における基本的な軸となります。
とはいえ、そういった業務をこなしていくことは、人手不足が課題となっている小売業界・飲食業界においてはなかなか難しいことに挙げられます。まずは人手不足を解消するための策を講じる必要があると言えるでしょう。
新規客を獲得するのは必要ですが、常連客が来てくれる方が安定した利益の獲得が見込めます。回転率を上げる以外の方法で売上アップを目指すなら、満足度の高いサービスや居心地のよい空間を作り、繰り返し来店してくれるリピーターを獲得しましょう。リピーターを増やす方法として、お店のコンセプトやターゲットの客層に合うスタンプカードやクーポン券を発行するのもひとつの方法です。
売上げを上げるには、店舗の存在を広く知ってもらい来店につなげることが大前提です。新規客を獲得するためにもチラシやタウン誌といった紙媒体とインターネットを上手に利用した販促活動を行いましょう。
今はグルメサイトの口コミを参考にお店選びをする人も多いので、人気のグルメサイトに登録したりお店のホームページやSNSアカウントを作成することも大切です。店舗の内装や写真写りのよい料理とドリンクの画像を載せると、お客様もイメージしやすく来店しやすくなるでしょう。
「客単価を上げる=料理・ドリンクメニューの価格を上げる」だけではありません。ひとりのお客様が複数の料理やドリンクを頼んでくれることも、客単価のアップにつながります。
例えばセット料金を設定することで、お客様にお得感を味わってもらいながらお店の利益向上につなげたり、小鉢や小皿料理などを用意し、複数メニューをオーダーしてもらえるようにする。などの方法もあります。
小売業界や飲食業界の大きな課題である人手不足に対応するために、自動精算機を導入するのもひとつの方法です。顧客データの管理・会計業務の効率化などに対応している自動精算機を導入すれば、スタッフの負担を軽減できるため離職率が減ります。結果として回転率改善のための業務に、より多くの時間や労力をあてられるようになるはずです。
さまざまな自動精算機の販売会社の中から、店舗の「売上アップ」に寄与する機能に注目。
導入業種の豊富さと顧客満足度を高める機能に注目して導入業種が多く、連動機能が多い3社を紹介します。(2021年4月時点)
スターランド
連動機能 | 12種 |
カラオケ業界No1!POSシステムとの連動で施設を省力化
導入業種
キャッシュレス決済
アルメックス
連動機能 | 9種 |
クリニックの受付から精算、再来受付までトータルでサポート
導入業種
キャッシュレス決済
システムギア
連動機能 | 8種 |
スピードチェックインでホテルフロントの滞在時間を短縮
導入業種
キャッシュレス決済
※2021年4月時点 特化した機能と導入実績が多い順 各社公式サイトを参照 編集チーム調べ